学習のすすめ











(五)われわれはレーニン、スターリンの偉大なソビエト社会主義建設の勝利とその成果を止揚≠オなければならない。つまり、その原則的で基本的な勝利の部分を断固として継承する。同時にその時代には解決し勝利に至らなかった部分は、後継者たるわれわれによって必ず解決し、新しいものを付け加えて完成させる、ということである。これが哲学原理と科学法則たる止揚≠ナある。

哲学・科学的法則の原理は止揚≠ナある。
 マルクス主義の思想的原理は哲学であり、それは弁証法的唯物論≠ナある(<学習のすすめ>第五回、第三節・マルクス主義哲学の項をみよ)。その核心は、すべては物質運動であり、思想・政治・イデオロギーもこの物質運動と結びついており、その反映である。

 マルクス主義、社会主義、共産主義運動も近代労働運動、資本主義社会における階級闘争と結びつき、その物質運動の一系列の物質運動としてマルクス・エンゲルス・レーニン・スターリンの社会主義が存在している。

 その発展と前進の核心は止揚≠ナある。つまりは古いものを土台に、これを引き継ぎつつ、その中から新しいものを生み出していく、ということである。ここに弁証法の運動法則がある。

 この弁証法的唯物論の科学的・哲学的原理から出発するとき、マルクス主義、社会主義、共産主義運動の発展と前進は、まさに、レーニン、スターリンの社会主義を止揚≠キること、つまりは、レーニン、スターリンの偉大な社会主義建設の勝利とその成果を断固として継承しつつ、その時代では解決できなかったことについては、後継者たるわれわれが必ず解決する、ということである。この哲学・科学法則に違反したものは、哲学原理たる「否定するものは否定される」という法則どおりに、必ず歴史によって否定されていく。これはマルクスを否定したブルードン、ブランキ、ラッサール、バクーニンのごとく、レーニンを否定したカウツキー、スターリンを否定したフルシチョフとその同伴者たるユーロコミュニズムなどを見れば明確である。すべては科学的法則なのである。

 この哲学的・科学的法則にもとづいて、われわれはここに、レーニン、スターリンの社会主義をいかに止揚≠キべきかを明確にしたい。

  すべてはプロレタリア独裁が決定する。

 マルクスが理論的に提起し、レーニンが実際にこれを実現し、スターリンが忠実にこれを継承したその内容については、<学習のすすめ>第十五回・第五節・(四)の項でくわしく展開されている。理論と実践の両面から論じられているこの内容をよく学び、忠実に実践するところにすべてのカギがある。いつ、いかなるときでもこの思想を離さず、忠実に実行、実践することは正統マルクス主義者にとっては義務であり、生命線である。

  プロレタリア独裁の執行にあたっては必ず二本足で歩くことを忘れてはならない。

 この問題に関しては<学習のすすめ>第十四回、第五節・(三)の項でくわしく論じられている。この二本足の権力執行は、レーニンがロシア革命勝利直後の一九一八年から一九二二年まで五年間にわたる外国干渉軍と国内反乱軍との間の過酷な戦いの中で生み出した「軍事コミッサール」(政治委員)制度が基本となり、やがて社会主義建設におけるソビエト制度の根幹となった。われわれは権力機関における、実務行政機関と政治・思想部門という、二つの機能を補完させるというレーニンのこの教えを忠実に守って実行しなければならない。

  社会主義経済建設の方法は計画経済であり、ここに目的・意識性がある。
 この問題に関しては<学習のすすめ>第十二回、第五節・序論の項で、マルクスとエンゲルスがその著作の中で展開した計画経済論の中でくわしく展開されている。そしてレーニンはマルクスの教えにもとづいて、一九二〇年十二月の第八回全ロシアソビエト大会の決議にもとづいて「ゴスプラン」(ソビエト連邦閣僚会議国家計画委員会)を組織し、社会主義計画経済にとりくんでいったのであり、これはそのままスターリンの計画経済へと引き継がれていった。この社会主義計画経済の優越性と実際に勝利したその歴史的事実については<学習のすすめ>第十二回、第五節・(一)の項でくわしく紹介されている。これらの理論と実践の両面から社会主義計画経済についての優越性を深く認識しなければならない。

  レーニン、スターリンの社会主義建設勝利の八項目の経験と教訓を継承せよ。

 先に明らかにしたとおり、社会主義建設における勝利の基本法則は、プロレタリア独裁であり、プロレタリア独裁の執行における二本足であり、そして目的・意識性としての計画経済であった。これらの基本原則のもと、特に注目し、特に意識的に継承しなければならないのはつぎの八項目である。
  1. 労働者階級の党、共産党のボリシェビキ的純化であり、理論上の原則にもとづく党の思想的・政治的統一の保持であり、鉄の団結である(一九二一・三〜第十回党大会決議)。 
    レーニンはすべては党にあり、その党は理論的、思想的、政治的に純潔でなければならず、そのことを基準にした鉄の統一と団結が生命であると強く主張した。
  2. 思想と政治が国家を支配し、思想と政治が人民大衆を動員し、思想と政治が経済を支配する。一九一八―一九二二年にわたる外国干渉軍と国内反乱軍との内戦に勝利した「戦時共産主義」と、そのあとの荒廃した国土を再建した「共産主義土曜労働」、そしてレーニンの「ネップ」(新経済政策)であった。
  3. 「社会主義とはソビエト権力プラス全国の電化である」(一九二〇・十二〜第八回全ロシアソビエト大会でのレーニンの演説)。レーニンは社会主義経済建設勝利の最大課題は全国の電化であり、農業もふくめた全産業の電化、機械化、重工業化、科学技術の向上にあると演説「全ロシア電化委員会(ゴスプラン)」を設立、自ら責任者となった。
  4. 「ネップ」の正しい思想的・政治的認識にもとづく実践である。つまり、農業、農民問題(中小ブルジョアジー)に対する社会主義政策は、教育(言って聞かせ)と実践(やってみせる)、そして自覚と認識に応じて着実に共同化―社会主義化を実現する(やらせる)ことであった。
  5. プロレタリア国際主義の実現としての第三インタナショナル(コミンテルン)の創設である(一九一九・三)。国際的革命運動の勝利なしに社会主義の最終的勝利はない。
  6. 社会主義とは目的・意識的な計画経済である(一九二九・四〜ソビエト共産党第十六回党会議でのスターリンの演説)。第一次五カ年計画(一九二八―一九三二)から連続した計画経済によって国の重工業化を達成、この力が第二次世界大戦を勝利させた。
  7. 社会主義建設とは新しい形の階級闘争、政治闘争であり、その力は人民大衆の思想的・政治的動員であり、それは真の社会主義競争として「スタハノフ運動」に実現された。レーニンの「共産主義土曜労働」の再現がここにあった(一九三五・十一〜第一回スタハノフ運動全国大会におけるスターリンの演説)。
  8. 最後はカードル(幹部と活動家)が決定する。ロシア的革命精神(思想)と、アメリカ的実務能力(科学技術)の結合した幹部と活動家の配置がカギとなる(一九三五・五〜赤軍大学卒業式でのスターリンの演説)。

 以上。これがレーニン、スターリンの真正社会主義の四十年が生み出し、実現した社会主義建設である。われわれはこの歴史的遺産をしっかり守り、維持し、さらに発展させねばならない。