学習のすすめ











 二十世紀における人類史上最大の事件は、ソビエト社会主義の崩壊と、それにつづく社会主義・共産主義運動の退潮と衰退、そして全世界の左翼運動の消滅であった。世界中に「歴史の終わり」という言葉が広がった。

 このときわれわれ正統マルクス主義者は、慌てず、焦らず、泰然自若として歴史に立ち向かった。われわれ正統マルクス主義者は、歴史を科学としてとらえることを知っており、すべては科学的法則によって歴史は動くことを知っているからである。宇宙のはじまりから地球と人類の誕生、人類社会の歴史的発展法則(原始時代―奴隷制―封建制―資本主義―独占と帝国主義―帝国主義の崩壊からコミュニティーへの発展法則)を知っているからである。現実に、いま、アメリカ帝国主義はイラク戦争を通じて崩壊しており、以後の世界は混乱と動揺と激動を通じて、コミュニティーをめざす。現代の戦争と内乱、対立と抗争、テロと暴動はみな、そのための産みの苦しみであり、こうして人類は最終目的に向かっていく。ビッグバン以降の宇宙と地球と人類の歴史はみな、そのような歴史だった。

 マルクス主義はこのような人類史の総括であり、その哲学・科学的発展法則の体系化である。このマルクス主義の基本原理、基本理念、基本原則を、改めて明確にしたものこそ<学習のすすめ>と題する、全五節にわたる正統マルクス主義の基本文献である。

 この全五節にわたる、マルクス主義に関する基本原理、基本理念、基本原則の展開は歴史の産物である。歴史がマルクス主義の最終的勝利のために、その浄化と純潔を求め、マルクス主義の原点から社会主義・共産主義運動の再出発を求め、新たなマルクス主義運動の復興を求め、そのための指針として生み出されたものである。

 <学習のすすめ>の全五節の中にマルクス主義の原理、理念、原則があり、ここにマルクス主義の浄化と純潔、原点がある。歴史は必然性をもって、この道に従って社会主義・共産主義運動を力強く再出発させ、勝利させるであろう。

 われわれは結語の最後に呼びかける。<学習のすすめ>の全五節をよく読み、偉大なマルクス主義の歴史的勝利に確信をもとう!

 この全五節の核心たる止揚≠しっかり認識する。歴史は止揚されるものであり、止揚なき歴史はすべて歴史によって否定されるであろう!

 止揚≠ノおける二つの側面をよく知り、その肯定的止揚と、否定的止揚をよく知り、特に歴史の教訓として否定的止揚をよく学べ!

 歴史を止揚せよ、止揚せよ、そして止揚せよ!

 われわれはすべてを歴史科学的世界観に徹するよう呼びかける。われわれは一貫して次のような科学的世界観、歴史科学観を提起する。

 @人類とその社会は永遠の過去から永遠の未来に向かって運動し、発展し、爆発し、収れんされつつ前進していく。そのエネルギーは人間の生きる力であり、その物質的表現としての生産力である。

 A生産力の発展がその度合いに応じて生産関係としての人類社会(国家)を作り出していった。それは最初の原始共同体、次の奴隷制、封建制、資本主義制、そして社会主義へと一貫して生産力の発展が生産関係(国家)を変化させていった。これからもそうなる。

 B物理学が証明しているとおり、すべての生物は環境が作り出していく。人類もまた環境の産物であり、進化していった。環境が人間を変えていく。新しい環境と新しい社会は新しい型の人間を作り出していく。

 C人類の歴史を見ればわかるとおり、一つの支配権力、一つの国家形態が永遠であったことは一度もない。歴史は常に運動し、変化し、発展し、転換して次々と新しい時代を作り出していった。そして歴史を見ればわかるとおり、変化は静かで一直線ではない。爆発と収れんは歴史法則である。歴史は必然を持って前を目指すが、その過程では常に偶然が伴う。偶然は必然のための産物であり、偶然は必然のための糧である。そして必然の世界とは人民の人民による人民のための世界であり、より高度に発展したコミュニティー社会である。歴史は到達すべきところに必ず到達する。

 Dコミュニティーとは何か。人民による人民のための人民の世界とは何か。それは国家、社会、生産活動の運営目的を、最大限の利益と利潤追求のみに注ぐのではなく、すべてを人民の生活と文化水準と社会環境の安心・安全・安定のために注ぐ。

 E生産第一主義、物質万能主義、拝金主義、弱肉強食の国家と社会ではなく、人間性の豊かさと人間の尊厳と人間としての連帯と共生の国家と社会にする。

 F金と物がすべてではなく、人間の心と自然の豊かさが第一であり、姿や形だけの美しさではなく、働く人びとの生きる姿と心の美しさが第一であり、一人だけで急いで先に進むのではなく、遅くてもみんなが一緒に進む。

 G人類とその社会は生まれたときから環境の産物であり、歴史的なものであった。環境が変われば人類とその社会も変わる。国家と権力が変われば人類社会は変わる。

 Hそのための力こそ、すべてを人民のための・人民による・人民権力であり、その具体的表現たる人民評議会である。

 I人類が最初にはじめてつくった社会は、原始的ではあったが、そこにはまさに共同と共生と連帯の人間的社会があった。そしていくたの回り道をしたが、その間により大きくなってもとに帰る。つまりより高度に発達した近代的コミュニティー国家と社会へ。ここから本当の人間社会、人民の社会が生まれる。こうして人類は総力をあげて大宇宙との闘い、新しい闘い、宇宙の開発と開拓の闘いに進軍するであろう。